中途視覚障害者は中途半端なのです

とらトラ母ちゃん

尊敬

視覚障害者でも産まれながら幼少期から大人になってから現役リタイア後、全盲、ロービジョン(弱視)、視野狭窄など一人一人の視覚障害は障害になった経緯や時期によって様々です。

就学前や就学中であれば盲学校に通学し、視覚障害を持ちながら生活する術を学び晴眼者の協力を得ながら独立していきます。もちろん普通に見える人に比べれば単独で動ける生活圏は狭くなりがちですが、それでも独立し生活・就業をしていきます。

とらトラ母ちゃんは中途視覚障害なので、彼ら彼女らの苦労は分かりませんが尊敬に値するほどの努力をしていると感じています。盲学校は都内でも4つですし、多くの県では1つです。

就学が可能になる小学生の時期から寄宿舎で生活をする子供たちが多く、週末だけ家族の迎えで自宅で過ごしています。送迎する保護者さん、見えない見ずらい中で学習する子供たち
これだけで充分に尊敬できます

中途視覚障害になったら

ではとらトラ母ちゃんのように人生の途中で、現役の時に視覚障害になった場合はどうでしょう。

見えない見づらい環境に対応する訓練は各自治体が窓口になり開催されていますが、自分からアクセスしない限り自治体からのアナウンスはありません。大人ですから全盲でない限り自分が主体で動くしかありません。

もちろん手帳の申請をすればその関連の書類上のことは教えてくれますが、その先の生活や就業に関しては個人個人の障害の幅が広いので必要に応じて動かなければなりません。

落ち込んでる暇なんてない!が、とらトラ母ちゃんの感想です。

出きる事出来ない事を分ける

育児をしながら自治体の訓練などを受けに行く時間は作れなかったので、生活面では使っている道具を工夫して使いやすくしたりそもそも健常な視力でも手間のかかる事は削除。

そして一番大切なことは出来ないことは出来ないと認め、とらトラ父ちゃんの時間を大いに借りることにしました。

例えば、白いまな板と黒いまな板のふたつを使い凝った料理をしない。シャンプーなどの液体は袋本体に取り付ける出口とフックで詰め替えしない。衛生的でこれ凄い便利です。

子供の爪切り、バリカンで髪の毛はとらトラ父ちゃんに切ってもらう。買い物は気分転換になるので行きますが遠いのでリュックで週一。週末の大量買い出しは家族で買い忘れたものは少し高くても移動販売利用。

床に小さなおもちゃは置かない。使わない時は使った人が片付ける。小さなゴミはすぐにゴミ袋に入れる。他にも家族に協力してもらえれば生活はグンとしやすく危険なことも減りました

人生の半分50年を晴眼者として生きてこれたのですから感謝すべきなのでしょうね。残る人生はボンヤリ見える世界の住人です。

残念なこと

残念なことを2つ書いていいなら、子供の様子を遠目からは全く把握できないこと。

そして大好きな車・バイクの運転が出来なくなったこと。考えてもどうにもならないのですが、天気のいい空、心地いい風を感じると「運転できたらなぁー」と独り言を呟いております。

中途視覚障害者で弱視(ロービジョン)は、晴眼者と全盲者の狭間に居る中途半端な存在です。

白杖がなければ段差で転び、水たまりにハマります。が、そこに何かあるのは分かります。それが何かは全体のフォルムで想像します。

とらトラ母ちゃんの場合道路の向こう側の歩行者信号は見えませんが、周りの交通状況で判断します。判断が出来ない時は一度信号が変わるのを待ち、確実に渡っていい状況まで待ちます。

買い物も棚が変わると探すのに時間がかかりますし、パッケージ変更でいつも購入しているものを見つけられないことも多々あります。もちろんパッケージ記載プライスタグなんて読めませんので、頭の中でこれはこのぐらいの金額かな?と足し算しつつ購入します。

なので、一人で買い物に行くと間違えちゃいます。ですが買い物は気分転換になりますし、出来る範囲の確認にはとても役に立ちます。

最後に

最後に2022年夏も新型コロナ感染症の影響で消毒、手洗い、人混みマスクが続いておりますが、買い物中に商品に顔を近づけて見ている人はロービジョン(弱視)ですので見かけても怒らないで下さいね。手に取って顔の横で見ている人は視野狭窄でそこしか見えなかったりします。

家族に中途視覚障害の方がいましたら出来る範囲での協力をお願いします。街の中で困っている時は白杖の先を空に向けて合図していますので声を掛けて頂けると嬉しいです。

無理は禁物、心に余裕のある方、ある時に助けて頂けると嬉しく思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
とらトラ母ちゃんでした。

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