前駆陣痛
土曜日の破水からちょうど12時間経過しそうな日曜日の朝8:40から前駆陣痛が始まりました。
朝の分娩室の準備に来た助産師さんがそろそろ陣痛が始まると思うのでと、にこやかな笑顔で通り過ぎて行きました。痛みは前駆陣痛と言われるだけありさほどの痛みは感じずにいました。
例えるなら少しお腹がゆるくてピリピリしてる感じですが、出産を経験をした友人は前駆も本陣痛も一緒だったらしくこの陣痛の痛みは個人差があるんだなぁと思っています。
痛みの間隔も個人差があるようなのですが、参考までにとらトラ母ちゃんの前駆陣痛の起きた時間を書いてみますね。これが書けている状況なので結構余裕ありでした。
前駆陣痛の起きた時間
8:39/8:58/9:16/9:24/9:34/9:46/9:58/10:07/10:12/10:18/10:24/10:30/10:36/10:43/10:48/10:55/11:00
11:00 NSTと触診のため助産師さん登場。この時もまだ前駆陣痛でした。
11:10/11:17/11:21/11:23/11:27/11:30/11:34
11:00以降の陣痛は波が激しくなり、呼吸を意識しないとつい止めてしまいそうになり陣痛が来たら息を吐くことを意識して極力いきまないようにしておりました。

本陣痛
11:30
体勢を変えたりテニスボールを使ってみました。
この辺りの時間から本陣痛に移行したと思います。
とらトラ母ちゃんは『痛い!』ではなく、『やばい、出ちゃう!!押さえて』と、とらトラ父ちゃんの拳をテニスボール代わりに利用させて頂きました。
テニスボールより確実がいきみが抜けたので、分娩室移動の後もとらトラ父ちゃんは汗だくになりながらとても恥ずかしいお願いを聞き続けてくれました。
本陣痛
11:36/11:39/11:42/11:45/11:48/11:51
『出ちゃいそう』なのに急にトイレに行きたくなり、待機室から数メートル先のお手洗いへ入ったものの何も出ない。そしてここで陣痛がきて息が出来ない。非常呼び出しを押したくなる気持ちと戦いながら、ゆっくり息を吐きながら待機室へ戻りました。
とらトラ父ちゃんの顔を見てきっと凄い怖い顔してたはず。「もう出ちゃうから、ナースコール!」と言いながらボタン押したのを覚えています。
朗らかな助産師さんの
「どうしましたか?」に「もう産まれちゃいますっ!」と相当な早口で言ったと思います。
すぐに助産師さんは来てくれたのですが、また一旦いなくなり少し不安になりましたが(おそらく産科ドクターやスタッフの招集をしてくれてましたね)
とらトラ父ちゃんが近くにいてくれて心強かったです。
分娩室
12:20
待機室に来た助産師さんが子宮口を確認し「全開ね、オッケー。分娩室に移動しましょう」と言ってくれたので歩いて数メートルの分娩室の分娩台へ。
持ってきた荷物は分娩室の横の台へとらトラ父ちゃんが移動してくれました。
分娩を担当してくれた産科ドクターは分娩前にNICUの連携の病院へ連絡。カルテの確認などのために何やらパソコンを見ておりました。その間、とらトラ母ちゃんの両脚は分娩台に括り付けられていきました。その間も容赦なく陣痛は続き、とらトラ父ちゃんは汗だくで拳を…。
とらトラ母ちゃんの心の叫び「早くいきませてくれぇ、もう出ちゃうって」
スローモーションかってぐらい分娩室に入ってから産む作業までが長かったです。分娩中の水分補給のために持参したストロー付きペットボトル飲料は分娩中一口も飲めませんでした。
誕生
分娩台に括り付けられながら分娩室の時計の針の記憶。
12:50
やっと産科ドクターがとらトラ母ちゃんの足元に来てくれました。
「始めましょう」の合図でベテランの助産師さんが「はい、一気に一回いきんで」とらトラ母ちゃんは1回目は目をつぶってしまい、「しっかり目を開けていきんで」と指導をされました。
30秒ほど休憩して2回目、めっちゃ睨んだと思いますが全力でいきみました。「もう少しで産まれるよ」今度は15秒ほどで3回目。いきんだ瞬間「力抜いて大丈夫、あとは赤ちゃんスルっと出るから」
2,3秒後 産声を聞きました。ようこそとらトラくん。

12:56
「少し黄疸はあるけど、元気な男の子ですよ」と、とらトラくんは胸の上にやってきました。とらトラ母ちゃんはここでなぜかとらトラくんの全ての指の数を数えていました。今でもなぜって感じです。
安産のあと
それにしても実質分娩時間が6分で、トータル所要時間2時間(分娩室使用時間)安産でした。
通常ならここで初乳の儀式のように母乳をとなるのですが、とらトラくんは不規則抗体の影響を調べるために別室へ。とらトラ母ちゃんは胎盤を出すためにそのまま再度少しいきみました。
すぐに胎盤は排出され、その後会陰の裂けた部分の縫合をして貰いました。会陰切開してから分娩をする病院と自然に経腟分娩をして裂けたら縫合など色々あるようです。正直、この縫合がチクチクして痛かったです。
陣痛では一度も「痛い」の言葉は言わずに済んだのに、不覚にも縫合で「痛っ」て言ってしまいました。縫合も終わり足も自由にして貰い、一時間ほどこのまま分娩室で待機することに。
赤ちゃんに黄疸
その間に産科ドクターから自分ととらトラくんを繋いでいた胎盤を見せてもらい、さらにとらトラくんの状況報告がありました。
不規則抗体の影響で黄疸が出ているので、光線療法で対応し経過観察をする。
またCRP(炎症数値)が高いので点滴のラインを腕に通しておき抗生物質を投与する。
炎症数値の下がり方によっては赤ちゃんだけ入院が延長するという説明を受けました。
黄疸については新生児黄疸なのか不規則抗体による溶血性黄疸なのか、CRPの数値は破水によるのか敗血症の疑いがあるのかを診察しているとの事でした。一時間ほど待機して産科病棟の4人部屋へ。
病棟助産師さんから「まだ小児科医がラインを入れていないのと、その前に沐浴をさせてあげたいのでとらトラ母ちゃんも少しのんびりしてて下さいね。授乳できるタイミングは夕方になるので呼びに来ます。」と伝えて頂きました。
今晩もお仕事のあるとらトラ父ちゃんはこの後、少しお話をして自宅で睡眠確保をして貰いました。
誕生に感謝
~とらトラくん誕生~
38週3日/2976g
黄疸ありCRP高めではありますがNICU(新生児集中治療室)へ移送も考えていたので、妊娠期からお世話なり続けている病院で一緒にいられてホッとしました。本当に心から親孝行な息子です。
これから先何があっても守るからねと誓ったのはとらトラ母ちゃんなのに、逆にこんな小さな命に私たち夫婦は僕は大丈夫って言われているようでした。
出産の経験は全てを凌駕します。46年生きてこれよりとらトラ母ちゃんを感動させた事ってあるかしら?たぶんありません。とらトラ父ちゃんと産まれて来てくれたとらトラくんに感謝です。

最後に
これから出産を迎える妊婦さんが少しでも不安を払拭し、想像できればと思って書いてみました。
母子ともに健やかな出産であることを祈っております。
新型コロナの影響で立ち会いたいけど立ち会えない。
そもそもシングル出産など一人での出産でも病院のスタッフのサポートがありますので過度に心配せずに出産を迎えて下さいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
とらトラ母ちゃんでした。